水合わせをして生体を水槽の中に入れよう
~水作りを始めて一週間後、パイセンの家を訪れたコウハイ~
パイセンお久しぶりです。
水作りから一週間経ちましたがどうですか?
よう、久しぶりだな。
できてんのかわかんねえが、バクテリアは毎日入れてたぞ。
フィルターも回し続けていましたか?
もちろんだよ。
それなら大丈夫です!
見た目は全く変わりませんが、パイセンの水槽の中にはバクテリアがたくさん繁殖していますよ!
ってことは水は完成ってことだな。
じゃあ、今日は買ってきたベタを水の中に入れるか!
待ってくださいパイセン!
え?
生体を水槽の中に入れる前に、「水合わせ」をやらないといけないんです。
水合わせ?
何だそれ?
水合わせは必ずやろう
バクテリアを入れ続けると一週間後に水槽の水作りが完成します。そして生体を買ってきてすぐに入れたくなるのですが、ここで「水合わせ」という作業が必要になります。
水合わせとは、生体の飼育されていたお店の環境と、家の水の環境を合わせるという作業になります。人間でもそうですが、例えば急にサウナに入ると、すごい温度変化に驚くと思います。それは生体も同じで、温度や水質を丁寧に合わせないと、生体が死んでしまうことがあるので、水合わせという作業が必要になるのです。
生体はパッキングされた状態で梱包される
ベタを買って来たんだけど、こんな袋に入れられたわ。
パイセン、それはパッキングという方法です。
何で俺のパソコンが、ハッカーに狙われるんだ?
え?
違いますパイセン!それはハッキングです!
パッキングです!
パッキング?
熱帯魚などの生体を販売しているショップでは、基本的にパッキングという方法で梱包されます。
ネット販売のお店ではパッキングされた状態で、ダンボールに包まれて送られてきますよ。
へ~。
袋を縛って大丈夫なのか?
大丈夫なんです。
熱帯魚をパッキングするときには、酸素を吸入します。
酸素濃度が高くなるので、2日間くらいは元気に生息できるんですよ。
そうなのか。
熱帯魚はパッキングされた状態で梱包されるのが一般的です。この方法は一見残酷なように見えますが、とても安全です。袋の中には高濃度の酸素が吸入されていて、2日間くらいは十分元気に生息できますし、やわらかいビニール袋で生体が保護されて、安全で合理的な梱包方法なのです。
ただ、水は1リットルくらいしか入っていないので、お店から持ち帰るときは、なるべく温度が変化しないように、発泡スチロールやダンボールなどの保温用の箱を用意しておくと良いでしょう。
まずは袋の水と水槽の温度を合わせよう
それで、水合わせってのは、どうしたらいいんだ。
まずはパッキングの袋ごと水槽の中に入れて下さい。
そうすることで、温度を合わせることができます。
水合わせの最初の工程は、水温を合わせることです。そのためにまず購入してきたパッキングの袋ごと、水槽の中に入れます。そして、この袋を30分から1時間くらい入れておくと、パッキングの水温と水槽の水温が一致します。袋ごと水の中に入れることで、ゆっくりと水温が変化し、生体にストレスなく水温を合わせることができるのです。
少しずつ水の入れ替えをしよう
できたぜ。
じゃあ、水槽の中にベタを入れるか。
パイセンまだです!
え?
次は水質を合わせます。
温度合わせが終われば次に水質を合わせます。水を少しずつ捨てたり入れたりして、家の水槽の水質に慣れさせるのです。しかしこの作業も一気に行うと生体にはとてもストレスになるので、ゆっくりと行いましょう。
水質合わせはバケツに移し替えるという方法もありますが、袋のまま行うのが楽です。このように温度合わせの終わったパッキングの袋の口を開けて、水槽のヘリに洗濯バサミなどで固定します。
そして袋の水を3分の1ほど捨てます。水を捨てたあとは、捨てた量と同じだけ水槽の水を入れます。生体にストレスを与えないようにゆっくりと水を入れます。このとき掃除にも使えるスポイトがあればゆっくりと水を入れることができます。
そして水を入れ終われば10分くらい待ちます。そして10分後、また水を3分の1程捨てて、同じ量の水を入れます。このような作業を合計3、4回くり返します。そうすることで生体を水槽の水質に合わせられます。
デリケートな魚には点滴法で水合わせをしよう
よくわかったよ。
どの魚でもこの方法でいいのか?
熱帯魚の中にはデリケートな魚がいます。
そのような熱帯魚には点滴法が必要です。
点滴法?
ほとんどの生体は、さきほど紹介した水槽に入れたまま水質合わせをする方法で問題ありません。しかし一部デリケートな生体には、点滴法が必要です。これはサイフォンの原理を使ったものです。
水温を合わせた水と生体をまずバケツに移し替えます。そして、水槽からバケツまでエアチューブを垂らし、水を移して行きます。エアチューブの先端を一結びしたり、コックを取り付けることで水の量を調節して、まるで点滴のように水が出てくることから、点滴法と呼ばれています。貝沼産業から「水合わせキット」という便利な商品が売られています。
点滴法もやり方は同じで、水を捨てながら水質を合わせます。こちらも3,4回水を捨てれば完成です。
最後は生体を水の中に入れる。
最後は生体を水の中に入れます。袋の中には糞や尿のアンモニアで水が汚れていますので、生体だけを網で掬って水槽の中に入れましょう。
これで完成です!
お~!いいじゃねえか!
ついに俺の家でもアクアリウムが始まったな!
パイセンおめでとうございます!
よかったですね!
餌は2日目からあげよう
じゃあ早速餌をあげるか!
待って下さい。
初日は餌を上げてはいけません。
え?
腹減ってねえのか?
水合わせをした当日は生体が疲れています。
水質が大きく変わった上で、餌を食べるとういのはかなりのストレスになるのです。
そうなのか。
餌は翌日からあげましょう。
可愛そうな気もしますが、1日餌をあげなくても死ぬことはありません。
大丈夫です。
わかった。
じゃあ明日からあげるぜ。
ありがとな。
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